皆さんは「ADVANCE」という副業サービスを知っていますか?
米澤蓮という人物が顔役を務める副業サービスで、「1億円のもっと先へ」というキャッチコピーを謳っているのですが、その紹介ページの内容が「1取引で63倍の利益が見込める」「AIに任せて運用できるのでスキルや経験が不要」といった、少々怪しい内容なのです。
そこでこの記事では、ADVANCEが具体的にどういったサービスなのか?米澤蓮という人物の経歴はどういったものかを紹介していきます。
実際に登録しての潜入調査や、口コミ・評判の紹介もしていくので、副業や資産運用に興味のある方は是非最後までお付き合いください。
ADVANCEとはなんなのか?
ADVANCEは米澤蓮という人物が顔役を務める副業サービスです。
「1億円のもっと先へ」というキャッチコピーを謳っている他、「スマホのワンタップで作業可能」や「スキルや経験が不要」という、魅力的な特徴が紹介されています。
紹介ページに記載されているADVANCEの特徴をまとめると、以下の通りです。
- スマホのタップで作業ができる
- スキルや経験は不要
- 1取引で63倍もの利益を期待できる
- AIを用いた完全自動のサービスである
- 月利の年間平均を出すと運用資金の44%が期待できる
スマホで取引できる点や、AIを用いた自動売買システムを利用する点、「最大63倍もの利益」や「月利44%」という書き方から、おそらく投資による資産運用のサービスと思われるのですが、具体的なシステムについては紹介ページ内の記載だけでは分かりませんでした。
米澤蓮とは何者なのか?
次に、ADVANCEの広告で顔役を務める「米澤蓮」という人物について調べていきます。
紹介ページの中に、米澤氏のプロフィールが紹介されていました。
・金融業界で長年培った経験を持つプログラム開発の専門家
・AI人口知能の研究開発において金融市場における先駆者として活躍
・大手金融機関とのプロジェクトにも多数関わり、外国為替取引(FX)、株式市場、暗号通貨市場など、さ まざまな投資ジャンルに精通
・ノーベル経済学賞を受賞した投資比率に関するリスクリターンフロンティアについては第一人者と肩を並べる実力を持ち、投資におけるリスク管理の専門家
・世界初の特許取得システムで、AIをも凌駕する完全自動トレードシステムADVANCEを公開
その経歴を確認する限り、非常に優秀な人物であることが伺えます。
特に注目すべきは、AIを作成するプログラマーとしてのスキルだけでなく、金融業にも携わっていた点です。
投資や資金運用で必要とされるAI技術は、投資家にとっての使いやすさや必要となるデータ面において金融業の専門知識が必須です。
金融業知識とプログラマー経験の両方を持ち合わせているというのは、評価できる点と言えるでしょう。
運営会社は信用できるのか?
ADVANCEの運営会社は株式会社oneという会社が務めています。
一般に怪しいサービスや詐欺商材を展開している会社は、代表の名前や会社名、開発者の顔など、情報を出さない傾向にありますが、その点ADVANCEはいくつもの情報を開示しているのです。
特商法に基づく表記がある
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。
具体的には、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと、クーリング・オフ等の消費者を守るルール等を定めています。
つまり、この特商法に基づく表記をしていない会社は、クーリングオフや問題が起こった時の対応などをする気がない会社であり、詐欺の可能性が高いと言えるのです。
ADVANCEの特商法に基づく表記は、しっかりと紹介ページに明記されています。
販売事業者名 | 株式会社one |
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販売事業者所在地 | 〒108-0014 東京都港区芝5-1-12 KOWAビル5F |
運営統括責任者 | 坪井 健 |
連絡先/TEL | TEL:03-6824-0904 |
特商法に基づく表記では、運営会社名・住所・代表者名・連絡先の計4項目が必要なのですが、ADVANCEはすべての項目をしっかりと記載しています。
国税庁の法人番号公表サイトも確認
しっかりと実在し、運営されている企業かを確認するために、国税庁の法人番号公表サイトで登記の確認も行いました。
会社名に住所共にはっきりと登録されており、少なくとも実在しない架空会社ではないことが分かります。
ADVANCEに潜入調査してみた
ここまで、ADVANCEの信用性を様々な点から調査してきましたが、依然サービスの具体的なシステムについての情報が出てきません。
そこで、実際にADVANCEへと登録して、潜入調査をしていくことにしました。
ADVANCEへの登録は、スマホで簡単に3ステップで終了します。
LINEでのやり取りや送られてくる動画に、サービスの詳しい解説があるらしいので、調査用スマホで登録をしてみました。
登録方法①紹介ページから登録
ADVANCEへの登録は、紹介ページの「ADVANCEを受け取る」というボタンとメールアドレスの入力をすることで、スマホでも簡単に始められます。
ステップ②LINEの友達登録
メールアドレスの入力が終わると、LINEの友達登録へと案内されるので、「米澤蓮{公式}ADVANCE」を友達登録します。
この後のサービス説明は、すべてこのLINE上でやり取りを進めます。
ステップ③3つの動画を視聴
LINEでのやり取りを進めていくと、ADVANCEを解説する3つの動画が送られてきました。
動画の内容はADVANCEのサービスを説明したものや、紹介ページで記載されていた内容の他、ADVANCEのシステムについても解説されています。
ADVANCEのサービスは競馬を用いた投資方法だった!
ADVANCEの登録を進めていき、送られてきた動画を確認した結果、ADVANCEのサービスは競馬を利用した資産運用方法であることがわかりました。
競馬といえば公営ギャンブルの一種ですが、れっきとした賭け事です。
こういった「ギャンブルが資産運用と呼べるのか?」という疑問を持つ人は多いでしょう。
しかし、ADVAMCEは競馬で勝つためのロジックを確立しており、その特許も取得しているので、投資として成り立つそうです。
また、投資は「その市場にあるお金の総量は変わらないので、いかに多くを集めるか」がポイントとなり、その独占の為に特許を取得するのがよいとされています。
確かに、株式やFXの投資はロジックに基づいてトレードしますし、FXの自動売買ツール(EA)は使う人が増えると稼げなくなるので、ギャンブルという資産運用として確立されていない分野で人が居ないうちにロジックを独占するというのは、理屈が通っています。
システムの利用には有料のコミュニティ参加が必要
登録を進めていくと、最終的に有料コミュニティへの参加を促されました。
その参加費、実に248,000円という、決して安くはない金額を支払う必要があるのですが、競馬というギャンブルでコンスタントに稼げるのであれば、利用するという人もいるでしょう。
実に人を選ぶ、商材といえます。
システムを利用しても毎回勝てるというわけではない
システム運用の模擬結果も記載されていたので、紹介していきます。
このように、いくつかのハズレ馬券も購入しており、あくまで結果的に収支をプラスにするというシステムのようです。
ADVANCEの口コミや評判
ADVANCEの利用者による口コミや評判について調べてみたのですが、SNSなどには利用者の書き込みが見つからず。
ネット上にある、ネガティブな記事の紹介ばかりでした。
X(元Twitter)の検索結果ですが、記事ばかりで利用者による書き込みがありません。
ネット検索でも「怪しい」といったネガティブな検索結果が多く見られます。
やはり、競馬というギャンブルを取り扱っているため、疑わしいと感じる人が多いようです。
【まとめ】 ADVANCEは詐欺ではないがリスクのあるサービス
この記事では、ADVANCEという副業サービスが具体的にどんなものなのかや米澤蓮という人物について紹介してきました。
特商法に基づく表記や運営会社の調査結果、米澤蓮氏のプロフィールから、少なくともADVANCEが詐欺商材とは言えません。
また、システムの内容や特許を取得している点からも、有用なシステムではあるのでしょう。
しかし、サービスに競馬というギャンブルを利用する点やシステムの利用に高額の参加費が必要なあたり、利用には細心の注意が必要といえます。
記載されていた模擬結果からも、毎回確実に勝てるとは言えません。
ハズレ馬券を引くリスクと248,000円という参加費を払うリスク、これらを十分に理解してから利用を決める必要があります。