皆さんはROYALTYというサービス、もしくは森川和義という人物を知っていますか?
ROYALTYとは、「資金0円でも投資を始められる」というキャッチコピーの投資サービスです。
そのサービスを展開している人物こそ、森川和義という人物になります。
しかし、キャッチフレーズや紹介ページの内容が怪しすぎるということで、「詐欺なのではないか?」という疑いがネット上で噂されているのです。
そこでこの記事ではROYALTYが詐欺なのか?森川和義という人物は信用できるのかを徹底検証していきます。
サービス利用者の評判や口コミも紹介していくので、是非最後まで見て下さい。
ROYALTYとはどういうサービス?
結論から言うと、ROYALTYは詐欺の可能性が十分にあり、少なくとも無料で利用できるというのは嘘です。
ROYALTYの投資は仮想通貨を利用した暗号資産の投資なのですが、怪しい点がいくつか存在しています。
まず、紹介ページの内容をまとめると、以下のような特徴が挙げられています。
- スマホ1台で取引が完結する
- 時間や場所にとらわれずネット環境があればできる
- 投資の経験や知識はいらない
- 利用資金どころか運用資金すら必要ない
スマホやネット環境を利用した投資は、FXや株式投資をはじめいくつも存在します。
有名どころの証券会社であれば、スマホのアプリ上で取引ができるようなサービスを展開していますし、FXや仮想通貨であれば、24時間何時でも取引をすることは可能です。
しかし、どの様な投資サービスであっても投資という方法を取っている以上、運用のための資金は必ず必要となってきます。
ROYALTYが詐欺ではないかと言われている一番の理由は、この「運用資金0円でも利益が発生する」という点でしょう。
ROYALTYが運用資金0円で投資をできる理由
ROYALTYのサービスを解説していく上で、まずは「運用資金がいらない」という怪しすぎるキャッチコピーの理由から紐解いていきましょう。
上記で少し述べましたが、ROYALTYの投資は暗号資産を用いた、仮想通貨投資です。
通常、「資金を用意して仮想通貨を購入する」→「市場の値動きで利益を出す」という資金運用をするところを、別の方法で簡単なタスクをこなすことにより、その報酬として仮想通貨を受け取ることで、資金運用のための暗号資産を手に入れます。
エアドロップで仮想通貨を得る
仮想通貨を手に入れるためには、企業や取引所が定めた暗号資産エアドロップという情報発信システムを利用します
「エアドロップ」は、英語では「空から降る」を意味します。
ブロックチェーンの世界においては、暗号資産が無料で配布されるイベントのことを指し、基本的にはマーケティングの一環として行われ、プロジェクトの宣伝、ユーザーの拡大のために利用されることが多いです。
エアドロップの受け取りには、特定のウォレットに暗号資産やNFTなどを持っていることや、プラットフォームやサービスの使用が一般的な条件に含まれます。
実際のエアドロップ条件はプロジェクト毎に異なりますので、公式のアナウンスなどの情報を元にご自身で確認が必要です。
ROYALTYではこのエアドロップを使い、運用に必要な仮想通貨を得ることから始めるわけです。
報酬として仮想通貨を得られるわけですから、資金が必要ないというのはこれを根拠にしていたわけですね。
エアドロップの目的
エアドロップが行われる目的としては、基本的にはマーケティングの一環です。
「報酬とする仮想通貨の認知度を拡大する為」や「暗号資産を配布することによる流動性の拡大」といったような、企業側の明確な目的のために展開されます。
また、そういった宣伝目的以外にも、エアドロップにより広範囲による仮想通貨の配布を行うことで、ブロックチェーンネットワークのセキュリティを強化する手段としても活用できるのです。
特に、分散型ネットワークでは、暗号資産の広範囲にわたる分散がセキュリティに直接的な影響を与えることがあり、暗号資産が多くの異なるウォレットに配布されることによって、ネットワークの分散度が高まります。
エアドロップの具体的な事例紹介
ROYALTYが利用するこのエアドロップという制度ですが、これ自体は多くの企業が実際に暗号資産業界で展開している戦略です。
そこで、業界内で実施されたエアドロップの事例について、いくつか紹介していこうと思います。
Uniswap (UNI)
Uniswapは、Ethereumブロックチェーン上の分散型金融(DeFi)プラットフォームの一つです。
2020年9月に行われたUniswapのエアドロップは、暗号通貨業界で非常に注目されました。
その内容としては、分散型取引所(DEX)を利用したことがある全てのユーザーに400 UNIトークンを配布しました。
このエアドロップにより、Uniswapのコミュニティによる感謝という点に加えて、ガバナンストークンとしてのUNIの普及を目的としたものです。
Ethereum Name Service (ENS)
ENSは、イーサリアムブロックチェーン上の分散型ドメイン名サービスです。
2021年11月に、ENSドメインを所有または使用していたユーザーに対して、ガバナンストークンであるENSトークンをエアドロップしました。
このエアドロップは、ENSコミュニティの拡大と参加者への報酬提供を目的としたものです。
1inch Exchange (1INCH)
1inch Exchangeは最適なトークンスワップをアグリゲートしてくれるDeFiプロトコルです。
2020年12月に、特定の取引基準を満たした1inchプラットフォームのユーザーに対して、ガバナンストークンである1INCHトークンを配布しました。
このエアドロップは、プラットフォームの既存ユーザーに対して、プラットフォームへの関与を高めることと、1inchのガバナンスとコミュニティ参加の分散化を図ることも狙いです。
これら事例のように、資産を用いずとも仮想通貨を得ること自体は可能ではあります。
エアドロップは詐欺の手法としてよく用いられる
資産を用意しなくても仮想通貨が手に入るエアドロップですが、その特性から詐欺の手法として用いられることも多いです。
例えば、エアドロップを用いた集客で顧客を集めてユーザーの個人情報を騙し取ったり、悪質なマルウェアを配布するための手段として用いられるといった事例も報告されています。
また、エアドロップを受け取ったトークンには税金が課せられる可能性があり、その管理が複雑になる場合があります。
特に、暗号資産に対して税法が厳格な国では、エアドロップを通じて受け取った暗号資産の価値が課税対象となることがあります。
エアドロップが市場に大量の暗号資産を流入させることで、その暗号資産の価値が下落する可能性にも注意が必要です。
特に新しく導入されたばかりの暗号資産の場合、その仮想通貨の市場基盤が供給過多に対応できずに価値が急落するリスクもあります。
いずれにせよ、エアドロップに参加する際にはサービスやプロジェクトの詳しい情報を調べ、管理体制が信頼できるかまでしっかりと確認することが重要です。
森川和義とはどういった人物か?
ここまで、ROYALTYの投資形態とそのサービスの主軸となるエアドロップについて解説してきました。
上記でも述べたようにエアドロップはユーザーにお得な反面、詐欺商材の集客に利用されるサービスでもあります。
そこで重要となってくるのが、ROYALTYの信頼性やアドバイザーである森川和義氏の実績です。
特に投資会社などでは顕著なのですが、企業の代表や顔役の実績が会社の信頼性に直結しやすく、市場そのものにも影響を及ぼす場合もあるのです。
なので、ROYALTYの信頼性を図る上で、そのアドバイザーである森川和義氏がどのような経歴の持ち主で実績があるのかが、重要となります。
ROYALTYの紹介ページに記載されている森川和義氏のプロフィールを見てみると、森川和義氏はシンガポールを拠点として活動しており、資産運用・M&A・投資銀行サービスを世界各国で展開しており、ブロックチェーンや暗号資産面でも専門的な知識を持つ、グローバルな個人投資家でもあると記載されています。
しかし、森川和義という人物についてSNSなどで検索をかけても投資家として活躍しているという情報は確認できませんでした。
本人のSNSは無論のこと、森川和義氏が経営に携わる資産運用・M&A・投資銀行サービスいずれの会社サイトすら見つからなかったため、信頼性という面では少し怪しいと言わざる得ません。
ROYALTYに登録してみた
ROYALTYのサービスを詳しく調べるために、紹介ページの無料登録から実際にROYALTYへ登録してサービスの内容を調査してみました。
登録自体はスマホから簡単にできるので、本当に無料でサービスを受けられるのか試してみます。
ステップ①「ROYALTYを今すぐ受け取る」ボタンをクリック
始めに、ROYALTYの紹介ページにある「ROYALTYを今すぐ受け取る」ボタンをクリックして、メールアドレスを登録します。
念のため捨てアドレスを使っての登録をしましたが、数日経ってもこちらのメールアドレスに怪しい広告などは来ませんでした。
情報を共有され、怪しいメールが大量に届くといった事態にはならなそうです。
ステップ②LINEの友達登録
アドレス登録が終わるとすぐに画面が変わり、LINEの友だち登録を促されます。
登録が完了すると、長文でROYARTYについてのメッセージと動画が送られてきました。
ステップ③動画を視聴する
メッセージと一緒に、合計3つの動画が送られてくるので視聴します。
動画1本あたり45分程度の長さがあるのですが、それぞれの動画を視聴後、アンケートが出されるのでそちらの回答が必要です。
つまり、(動画+アンケート)×3セットをこなす必要があります。
ステップ④有料プランへ案内される
動画視聴とアンケート回答をすべてこなすと、もう一つ動画が送られてきます。
その内容は、ROYALTY FOUNDATION CLUB(ロイヤリティ・ファンデーションクラブ)という有料コミュニティへの参加が必要というものでした。
その料金も通常プランで入会金5万円+月額9,800円と高く、タブレット付きだと月額148,000円とさらに高い金額がかかるみたいです。
結局、紹介ページで記載されていた資金0円で始められるというのは明確に嘘だったといえます。
特商法に基づく表記
次に、ROYALTYという会社自体の信頼性を図る目的で、特商法に基づく表記を確認していきます。
特定商取引法は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。 具体的には、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと、クーリング・オフ等の消費者を守るルール等を定めています。
逆に言えば、特商法に基づく表記がしっかり記載されていない会社は、法律を守る気が無い詐欺会社の可能性があるのです。
ROYALTYは紹介ページ下部に特商法に基づく表記が確認できました。
販売者名 | GB株式会社 |
販売事業者所在地 | 兵庫県尼崎市玄番北之町 26番地 1-1218 |
代表者または運営統括責任者 | 松本秀樹 |
連絡先/TEL | TEL:052-756-3062 |
受付時間 | 12時〜17時(土日祝休み) |
GB株式会社についても国税庁の法人番号公表サイトで検索したところ、同社が法人として存在していることも確認できました。
会社の住所として記載されている所在地も実在するものでしたので、特商法に基づく表記としては問題がなさそうです。
返金制度について
気になる点として、特商法に基づく表記の中に返金制度について触れられていたので記載します。
【返金保証条件に関して】
月額プランにて入会された場合、契約締結後の解約による返金は原則行いません。
年払プランに入会された場合、且つ下記条件に当てはまる場合のみ、返金対象となります。
【返金保証条件に関して】
年払プランにてご参加され、コミュニティ参加中の12ヶ月間に 1度もエアドロップ情報が受け取れなかった場合、参加費用を全額返金します。
【全額返金保証に関する注意事項】
・返金は入会から13ヶ月目の更新日より7日以内に申請をしてください。
※上記期間外の申請は返金対象外となります。
※12ヶ月のサポート期間中に退会をする旨を運営側に連絡した場合は返金対象外となります。
※運営者とのやり取り画像履歴や実践証拠履歴がわかる資料等を必ずご準備下さい。
※タブレットは原則返金対象外となります。タブレット分も返金を希望する場合、返却手続きが必要です。
投資というサービス形態である以上、返金が難しいという点は理解できるのですが、それはあくまで運用資金に関する項目の場合です。
最初に述べたようにROYALTYは運用資金がいらない投資サービスなので、ここで述べられているのは上記したROYALTY FOUNDATION CLUBへの入会金や会員費のこととなります。
にもかかわらず、「月額プランの場合返金不可」「12ヶ月間に 1度もエアドロップ情報が受け取れなかった場合のみ」という厳しい返金制度は、不親切と言えるでしょう。
ROYARTYの口コミや評判
ここまで、ROYALTYのサービスや森川和義氏について解説してきましたが、登録を試したり返金制度を調べる限り、あまり有用なサービスとは言えない結果になりました。
特にキャッチコピーである「運用資金0円で投資ができる」という内容は、結局入会費や月額が請求されると本末転倒ともいえる内容です。
とはいえ、仮にROYALTYのユーザーが、月々の月額や入会費より遥かに稼げているのであれば、まだお得なサービスと言えるでしょう。
そこで、X(旧Twitter)などのSNSを使って、ROYALTYの評判や口コミを調べてみました。
本当に稼げるサービスなのなら、何らかの形で結果が発信されているはずです。
「ROYALTY 口コミ」で検索した結果、残念ながらROYALTYのユーザーによる書き込みは見つからず、あったのは「ROYALTYが詐欺の恐れのあるサービス」というレビュー記事ばかりでした。
記事の内容もですが、それ以上に利用者による書き込みが全く見当たらないというのは、サービスの実態が無いという可能性もあります。
こちらは「森川和義」で検索をしたのですが、「ROYALTY 口コミ」の時と同じくいくつかのレビュー記事があっただけでした。
ROYALTYのユーザーによる書き込みが見つからないだけでなく、森川和義氏のアカウントらしきものも無いというのは、「ROYALTYのアドバイザー森川和義」という人物自体いるのかどうか、怪しく思えてきます。
【まとめ】ROYALTYは詐欺商材の可能性があり森川和義氏も実在するか怪しい
この記事では、ROYALTYが詐欺なのか?森川和義という人物は信用できるのか?などを口コミや評判を含めて検証してきました。
特商法に基づく表記上においては普通の会社に思えましたが、無料登録による調査結果やアドバイザーである森川和義氏に関する情報の少なさ、口コミや評判の検索結果にユーザーの実体験が見当たらないことを考えると、「ROYALTYは詐欺商材である可能性がある」と言わざる得ないでしょう。
サービスの主軸とされている暗号資産のエアドロップという制度は、実際にあるサービスですが、このサービスを集客に使う詐欺案件が大変多く、また、税金面やそもそも日本の取引所ではエアドロップのサービス自体利用できない仮想通貨などもあり、エアドロップを利用したプロジェクトには細心の注意が必要となります。
そのことも考慮していくと、不明な点や実績の確認ができないROYALTYでエアドロップのサービスを利用するのは、とてもではないですがオススメできません。